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ベビー(赤ちゃん)

更新日:2017.11.07

【教えてドクター!】赤ちゃんの食物アレルギー予防に大切なことって?

ベビーお役立ちコラム【【教えてドクター!】赤ちゃんの食物アレルギー予防に大切なことって?】ナチュラルサイエンスのfor Mama & Kids Smileでは、ベビーやキッズ・マタニティ・美容や健康に関する役立つコラムを皆さまにお届けしています。

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【教えてドクター!】赤ちゃんの食物アレルギー予防に大切なことって?

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小さなお子さんを育てるママの大きな心配事である「食物アレルギー」。できることなら、お子さんを食物アレルギーにさせたくないですよね。今回は小児アレルギー専門医の杉山剛先生に、食物アレルギーの予防に大切なポイントをお聞きしました。


食物アレルギーの原因のひとつに「肌」がある!?

食物アレルギーって、食べ物を口から取り入れることで起こると思っていませんか?実は、それだけではないんです! 食物アレルギーは、本来口から入るはずの食べ物が肌から進入することによって、体が「異物だ!」と反応してしまうことでも発症すると言われています。そのため、肌からアレルギーの原因物質(アレルゲン)となる食べ物を入れないことが、食物アレルギーの予防につながります。

肌は汚れてしまうけど…「手づかみ食べ」は赤ちゃんの発達に重要です!

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「だったら、口のまわりに食べ物がつかないようにすればいいじゃん!」と思ってしまうかもしれません。でも、ちょっとストップ!口まわりや手、机も汚れるのが嫌で敬遠されがちですが、「手づかみ食べ」は赤ちゃんの発達にとって重要な行動なのです。

自分で食べ物を認識し、自分で口に運び、噛んで食べるという「手づかみ食べ」は、赤ちゃんの咀嚼機能(そしゃくきのう:食べ物を噛みくだくこと)や口腔などの発達に非常に大切なことなのです。最近はママが忙しいこともあり、ずっと大人がスプーンで食事をあげる家庭も多いためか、あごがしっかり育たずにうまく物が噛めない子、クチャクチャ食べをする子なども増えているそう。毎日の食事で手間が増えてしまいママはとても大変ですが、赤ちゃんの発達のためにぜひ積極的に手づかみ食べをさせてあげましょう。

口まわりが汚れるのは仕方のないこと。スキンケアで食物アレルギー予防を!

食物アレルギーの予防として、赤ちゃんの肌が汚れること自体が問題なわけではありません。肌がしっかりうるおってすこやかな状態であれば、異物から体を守る肌のバリア機能が働き、食べ物は入っていきません。しかし、乾燥などによりカサカサ・ブツブツなどの肌トラブルを起こしていると、バリア機能は弱まって異物が入りやすくなってしまいます。

ほっぺや口まわりは、赤ちゃんの顔の中でも特に乾燥しやすい部分。しっかりスキンケアですこやかな肌状態を保ち、食べ物の肌からの侵入を防いであげましょう。

食物アレルギーを予防に大切な「赤ちゃんの口まわりケア」3か条!

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1.食事の「前」にたっぷり保湿ケアを

食物アレルギーの予防には、お食事タイムの前に保湿ケアをすることが大切です。保湿剤が肌のバリア機能をサポートし、食べ物が肌から侵入するのを防ぐことができます。お口まわり専用の保護クリームを使うと、肌に直接汚れがつくこと自体を防いでくれるので、おすすめですよ。

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2.ゴシゴシ拭くのはNG! おしぼりでやさしくポンポン拭きを

食べこぼしやよだれを拭くときにゴシゴシと肌をこすると、赤ちゃんのデリケートな肌が荒れてしまいます。ポンポンとやさしく、汚れをおさえるように拭いてあげましょう。乾いた布や目の粗いガーゼは肌の刺激となってしまうので、肌触りのいいタオルをぬらしたおしぼりで拭いてあげるのがおすすめです。

3.食事のあとはキレイに&保湿までをワンセットに

食べこぼしやよだれがそのまま肌に残ってしまうと、肌トラブルの原因となります。「ごちそうさま」をした後は、汚れをキレイに落としてあげましょう。おしぼりで拭くのが大変だったら、洗面台で手と口を洗ってしまうのがおすすめ。何度も拭くよりかえって早く済み、肌にも負担なくキレイにできます。汚れを落とすと、どうしても肌のうるおいも一緒に奪ってしまいます。キレイにした後は保湿ケアをするところまでをワンセットにしましょう。

ママもお子さんも、むやみな食事制限は避けましょう

わが子の食物アレルギーを怖がるあまり、ママ自身や赤ちゃんに自己判断で食事制限をする方が増えているようです。しかし、アレルギーが心配だからとむやみに食事制限をすると、栄養バランスが悪くなってしまう心配も。自己流の食事制限は、食物アレルギーの予防としておすすめできません。最近の学会では、「早めから卵を食べさせるのは、むしろ卵アレルギー予防になる」という発表もありました。ただし、すでに鶏卵アレルギーになっている乳児では、摂取によってアレルギー症状がおきる危険も伴うため、必ず医師の指導のもとに摂取を開始することが重要です。

また、お医者さんから特別な指示がない限り、自己判断で食事制限をするのもおすすめできません。病院でアレルギー検査をして反応が出た場合も、成長とともに食べられるようになることもあります。逆に、その食材を絶対に避けるべき場合もありますので、食事制限や離乳食での卵摂取開始時期については自己判断で摂取を開始するのではなく、必ずお医者さんの指示に従うことが重要です。

おわりに

ママたちのお子さんを思う気持ちに、日々感動しています。わが子を思うがあまり、食物アレルギーが心配で食事制限などをしたくなるかもしれませんが、食べ物を口から正しく摂取することは、決して悪いことではありません。その前に、本来入るべきではない肌からの食べ物の進入を防いであげることが大切です。毎日のスキンケアでスキンシップを楽しみながらすこやか肌を保ち、アレルギーを防いであげましょう。

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●参考
杉山剛『これが最新 赤ちゃんのスキンケアがよくわかる本』主婦の友社(2016)

監修
杉山剛 先生
社会医療法人杏嶺会一宮西病院小児科医。小児アレルギー専門医。
著書『これが最新 赤ちゃんのスキンケアがよくわかる本』主婦の友社

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