ベビー(赤ちゃん)
更新日:2014.05.01
意外と知らない「肌」~ 赤ちゃんにスキンケアは必要?~
ベビーお役立ちコラム【意外と知らない「肌」~ 赤ちゃんにスキンケアは必要?~】ナチュラルサイエンスのfor Mama & Kids Smileでは、ベビーやキッズ・マタニティ・美容や健康に関する役立つコラムを皆さまにお届けしています。
意外と知らない「肌」~ 赤ちゃんにスキンケアは必要?~
2014年4月15日に名古屋国際会議場で行われた、「第117回 日本小児科学会学術集会」に参加してきました。日本中から小児科の先生が集まる大きな学会です。
そのプログラム中の小児皮膚科医 山本先生のセミナーをお聞きしたのですが、お医者さん向けの話の中にも勉強になることがいっぱい!「ぜひ多くのお母さん方にもお伝えしたい!」と思い、ほんの一部ですが内容をご紹介させていただきます。
人間はほかの哺乳類よりも未熟な状態で生まれます。それは、肌も同じこと
突然ですが、「生まれたばかりの赤ちゃん馬」をイメージしてみてください。
…多くの方が、か細い脚でプルプル震えながら立ち上がろうとする仔馬を想像したのではないでしょうか。馬も、牛も、象もそう。人間以外の哺乳類は、生まれてすぐに立って歩くことができます。
しかし、人間は生まれてから歩くのに1年近くもかかります。1歳頃になって、やっと他の動物が生まれた時の発育状態にたどりつくのです。つまり、人間はほかの動物よりとても未熟な状態で生まれてくるということ!それは肌も同じことです。
お母さんのおなかから出た瞬間は、肌もまだまだ成長途中の未熟な状態。それにもかかわらず、生まれたとたんに乾燥や紫外線、バイ菌など、お母さんのおなかの中にはなかったさまざまな刺激にさらされます!赤ちゃんの肌がすぐにトラブルを起こしてしまうのも当然ですね。
赤ちゃんを肌トラブルから守る方法。
それはカンタン!スキンケアで肌を刺激から守り育てることです。
「スキンケア」というと、うるおいを与える保湿ケアを想像しますが、まずはお母さんが毎日朝お顔を洗うように、肌をキレイにすることから始まります。そのときは、やわらかいおしぼり、もしくは市販されている手口拭きで、実印を押すようにやさしくしっかりと汚れを落としてあげましょう。
ガーゼって実はとても丈夫!ということは、デリケートな肌にとっては・・・!?
多くのお母さんが、赤ちゃんの肌を拭くのに、あるいはお風呂で汚れを落とすのにガーゼを使いますね。赤ちゃん用品にはガーゼ生地のものが多くありますし、何となく「赤ちゃん用=ガーゼ=肌にやさしい!」と思っている方が多いのではないでしょうか。
でも実はガーゼってとっても頑丈な布!手術室では、ガーゼを使いますよね。それは、ガーゼが途中で破けたりしない丈夫なものだからです。そんなガーゼで赤ちゃんの未熟な肌を拭いたら、当然肌にとっては刺激になり、トラブルの原因になってしまいます。
今日から「ガーゼ=赤ちゃん用」のイメージを改めましょう!例えやわらかい布でも、もちろんゴシゴシ拭くのはNGですよ。
臭ければアトピー性皮膚炎は起こらない!?知っておきたい保湿ケアの大切さ
山本先生と子どもたちさて、ここまで汚れを拭く際の注意点をお話ししましたが、次は保湿ケアについて、山本先生のお話からご紹介します。
先生はかつて、モンゴルの大草原の中、ゲルとよばれる住居に住む方々の診察に行かれたそうです。そこに住む人たちはめったにお風呂に入らないそうで、当然身体は垢だらけ。ゲルの中のにおいもなかなかのものであったそう。でも、先生が診察のために子どもたちの背中をスーッとなでると…肌は健康そのもの!ツルツルのアトピー知らずの肌だったそうです。
これには、ビックリ!
実は、同じ国の首都 ウランバートルでは、アトピーを発症する子どもがとても多いのです!お風呂に入らない子どもはアトピー知らずに育ち、毎日キレイにしている都会の子どもはアトピーに悩まされています。つまり、垢がアトピーの原因となる乾燥や刺激となるものから肌を守ってくれているという事です。みんなが「臭い生活」を送れば(垢だらけで刺激から肌をバリアすれば)、肌は健康でアトピー知らずの生活ができるのです!いらない垢は自然と落ちるのです!!
…とはいえ、なかなかそうはいきませんよね。
生活するうえで、一人だけ臭いのは困ります。近代生活はキレイでないと嫌われてしまいますよね。いくら垢をキレイに洗わなければ肌が健康でいられるからと言っても、入浴は必要不可欠なものです。
そうなると、重要なのはキレイにした後のケア。
洗ったり拭いたり肌をキレイにすると、同時に大切なうるおい成分も奪われてしまいます。うるおいのないカサカサ肌は、すき間だらけで刺激に無防備な状態です。キレイにしたら、その後にすぐに保湿ケアをしましょう。臭い生活ができない社会では、保湿ケアで肌のバリアを保ち刺激から守ってあげることがとても大切です。
保湿ケアの方法はカンタン!
保湿用の乳液をたっぷり手に取ってすーっと一方向に伸ばしましょう。すり込んだからといって保湿剤が浸透するわけではありません。洗う時と同様、ゴシゴシこするのはNGですよ。
以上、山本先生のセミナーの本当に一部ですが、ご紹介させていただきました。とっても勉強になる、楽しいセミナーでした!山本先生、ありがとうございました。
セミナーは朝8時からなのに、立ち見の先生が出るほど大盛況でした!ママ&キッズ
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