健康・ヘルスケア
更新日:2017.09.12
妊婦さん・妊活中の方必見! 夫婦で予防接種を受けて、風疹・麻疹から生まれてくる赤ちゃんを守りましょう
マタニティ(妊娠中/産後)お役立ちコラム【妊婦さん・妊活中の方必見! 夫婦で予防接種を受けて、風疹・麻疹から生まれてくる赤ちゃんを守りましょう】ナチュラルサイエンスのfor Mama & Kids Smileでは、ベビーやキッズ・マタニティ・美容や健康に関する役立つコラムを皆さまにお届けしています。
妊婦さん・妊活中の方必見! 夫婦で予防接種を受けて、風疹・麻疹から生まれてくる赤ちゃんを守りましょう
みなさんは2012年~2013年に風疹が大流行したのを覚えているでしょうか? 風疹や麻疹が、どのような病気で何が怖いのかご存知ですか?
とくにおさえておきたいのは、妊娠20週頃までの妊婦さんが風疹・麻疹にかかると、赤ちゃんの目や耳、心臓に障害が出る「先天性風疹症候群」で生まれる可能性があるということ。妊娠初期に感染するほどその可能性は高く、妊娠1ヶ月では50%以上、2ヶ月では35%、3ヶ月では18%、4ヶ月で8%というデータがあります。
1979年~1990年生まれは、子どもの時に風疹の予防接種を受けたことが少ない世代。
今、その世代がママになろうとしています。
また、2013年の風疹患者1万4000人のうち、1万1000人が20~40代の男性でした。これからママになる女性だけではなく、旦那さんやご家族、職場の人も注意が必要なのです。
風疹・麻疹ってどんな病気?原因は?
風疹にかかると、耳の後ろや後頭部のリンパ節の後、淡いピンク色をした小さな発疹が体中に現れます。半数くらいの人は発熱も見られます。しかし、15~30%の人は、症状が出ない人もいて、知らないうちに発症していることに気づかず、ウィルスをうつしてしまっている危険もあるのです。
麻疹の症状は、38度くらいの発熱、くしゃみ、咳、鼻水など風邪に似た症状で、目ヤニや目の充血もあります。その後一度熱は下がりますが、またすぐに39度くらいの熱が出て、それと共に赤い色をした小さな発疹が体中に現れます。
感染経路はさまざまです。風疹は、咳やくしゃみから感染する「飛沫感染」が特に多く、触れた手や粘膜から感染する「接触感染」でもうつります。麻疹は感染力が強く「飛沫感染」、「接触感染」、「空気感染」と多くの感染経路があります。患者は発疹が出る前後一週間ほどウィルスを放っています。風疹・麻疹に免疫のない人の中に患者がいた場合、何人の人にうつすかという指標ではインフルエンザが1~3人なのに対し、風疹は5~7人、麻疹は12~14人というデータがあります。それだけ感染力が強いのです。
妊婦さん自身が、妊娠していることに気づいていなかったり、また患者が風疹にかかっていることに気づいていない場合もあるため、「無警戒」な時に感染し、生まれてくる赤ちゃんが「先天性風疹症候群」になってしまう恐れがあるのです。
「先天性風疹症候群」の赤ちゃんの症状
「先天性風疹症候群」とは、お母さんが妊娠中に風疹ウィルスに感染し、胎盤を介して胎児にも感染し、先天性の障害を起こすことです。
主な症状は、耳が聞こえにくい難聴、黒目が白く濁って目が見えにくい白内障、目の奥の膜に異常が見られる網膜症、目の中の圧が高くなる緑内障、動脈管開存症などの先天性の心疾患、小さく生まれる低出生体重などがあります。
※治療法は、生まれてきた赤ちゃんの持っている症状に合わせて治療していくことになります。
※ 参考
東京都感染症情報センター
(http://idsc.tokyo-eiken.go.jp/diseases/crs/)
厚生省 風しんの感染予防の普及・啓発事業
(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/rubella/vaccination/about.html)
「1回かかったことがあるから大丈夫。」は、大丈夫ではない。
よく、「子どもの頃に風疹にかかったことがあるから大丈夫」「小さい頃に予防接種を打った記憶があるから大丈夫」と安心している人がいます。
専門家によると1回の予防接種では、ウィルスを防ぐ「抗体」が体の中に十分に作られていないケースが5%弱あるそうです。
また時間と共に「抗体」が減少することもあり、そのため現在では1~7歳の間に1回、中学生~高校生の間に1回と計2回予防接種を受けるように指導されています。
一度風疹にかかった人は、「再び風疹になることはない」と言われ、「一度かかったことがあるから大丈夫!」と思っている方もいます。
しかし、小さい頃にかかったその病気、もしかしたら実際には「麻疹」や「リンゴ病」だったということもよくあるのです。実際に「風疹にかかったことがある」と答えた人の血液検査を行ったところ、約半数が実際には風疹ではなかったという結果もあるそうです。
過去に、風疹・麻疹にかかったことがあるか、“記憶”ではなく実際の“記録”を調べましょう。
今すぐできること。それは、とにかく予防接種を受けること!
妊娠中の方はすぐにワクチンを接種できないため、まず旦那さんに受けてもらいましょう。妊娠を希望する女の人、ご家族、また働き盛りの20代~30代が多い職場の人も、予防接種をぜひ受けましょう。
特に現在、妊活中の方は要注意。妊娠してからでは予防接種が受けられないため、今から予防接種を受けることをおすすめします。(予防接種2ヶ月後は妊娠を控えることが必要です)
ナチュラルサイエンスでは、赤ちゃんや妊婦さんと関わることが多いということで、自分のたちのためにも周りの人たちのためにも、過去に社員全員で予防接種を受けています。
ぜひ皆さんの旦那さんや会社でも予防接種するよう広めていただきたいと思います。
おわりに
今私たちにできること。それは妊娠している人は、できるだけ人混みは避けて、感染しないように気をつけてください。旦那さんが予防接種を受けていなかったらすぐに受けるようすすめてくださいね。出産後は、次の子のためにすぐに予防接種を受けることを検討してみてください。
妊娠前に、ママが麻疹風疹混合ワクチンの予防接種を受けるということは、生まれてくる赤ちゃんも風疹と麻疹の抗体を持って生まれてくるということ。
自分だけでなく、生まれてくる大切な赤ちゃん、周りの妊婦さんのためにもぜひ予防接種を受けていただきたいです。
※ 参考
風疹・麻疹の被害を受ける赤ちゃんを減らしましょう
(https://www.natural-s.jp/information/news/0516-announce/)
大人の風疹・麻疹の予防接種が赤ちゃんを守ります
(https://www.natural-s.jp/information/news/1212-announce/)