2022.11.30

妊婦の腸内環境の変化が及ぼす母体への影響および胎児への影響について 第37回 日本女性医学学会学術集会にて発表しました

妊婦の腸内環境の変化が及ぼす母体への影響および胎児への影響について 第37回 日本女性医学学会学術集会にて発表しました

敏感肌スキンケアメーカーの株式会社ナチュラルサイエンス(本社:東京都中央区、代表取締役社長:小松令以子)では、産婦人科医、栄養士、株式会社ヘルスケアシステムズらと共同で、妊婦の腸内環境に着目した研究を推進し、腸内環境の変化が及ぼす母体への影響および胎児への影響について検討を行いました。その結果、腸内腐敗産物である「インドキシル硫酸」が、妊娠中から胎児へ移行している可能性を見出しました。 本研究成果について、2022年11月12日~13日に開催された第37回 日本女性医学学会学術集会において発表を行いました。

研究の背景

妊娠中の腸内環境は母体だけでなく胎児や出生後の児の健康に影響を与えるため、良い環境を保つことが重要であるが、妊娠期はホルモンの影響や物理的圧迫により便秘になりやすく、腸内環境は悪化しやすい。そこで、本研究では腸内の腐敗産物として知られている「インドキシル硫酸(IS)」に着目し、妊娠期の腸内環境改善が新生児に与える影響について検討した。

研究結果の概要

本研究では健常な妊婦とその出生児35組を対象とし、妊娠12週から産後1か月まで栄養補助食品(桑の葉青汁)を1日3包(12g)摂取する群(20組)と摂取しない群(15組)の2群に分け、排便回数とインドキシル硫酸値の変動を比較検討した。

1) 妊婦の排便回数の変化 (図1)

摂取群では、妊娠初期に対して中期および後期で排便回数が増加、非摂取群では、妊娠初期に対して中期および後期で排便回数が減少した。摂取群と非摂取群の排便回数変化量に有意な差が確認された。

図1_妊婦の排便回数変化量の比較 図1_妊婦の排便回数変化量の比較

2) 妊婦のインドキシル硫酸量の変化 (図2)

図2_妊婦のインドキシル硫酸(腸内腐敗産物)変化量の比較 図2_妊婦のインドキシル硫酸(腸内腐敗産物)変化量の比較

3) 児のインドキシル硫酸量 (図3、4)

図3_児のインドキシル硫酸量の比較 図3_児のインドキシル硫酸量の比較
図4_母児のインドキシル硫酸の相関 図4_母児のインドキシル硫酸の相関

考察

腸内腐敗産物である「インドキシル硫酸」は、出生直後の新生児の尿(初尿)中にも確認され、妊娠中から胎児へ移行している可能性が示唆された。 また、妊娠期を通して食物繊維やオリゴ糖を含む栄養補助食品(桑の葉青汁)を継続摂取することで、妊娠中の便秘や腸内環境の悪化を予防し、胎児へのインドキシル硫酸の移行を抑制できることが期待される。

今後も、児に移行したインドキシル硫酸の作用や腸内環境の変化に伴う妊婦・胎児への影響の更なる解明に努め、妊婦さん・赤ちゃんにより良い情報、製品の提供に推進してまいります。


学会について

学会:
第37回 日本女性医学学会学術集会
https://www.kwcs.jp/jmwh37/

開催日:
2022年11月12日(土)、13日(日)

会場:
米子コンベンションセンター/米子市文化ホール

タイトル:
P-074妊娠期の便通・腸内環境改善と新生児インドキシル硫酸排泄の関連について

参考

株式会社ナチュラルサイエンスとは

敏感肌スキンケアメーカーであるナチュラルサイエンスは、赤ちゃんと一緒に使える低刺激のスキンケアを中心に、肌本来の力を引き出すスキンケアやサプリメントなどの研究開発・販売を行っています。特にブランドの中心である「ママ&キッズ」は皮膚科・小児科・産婦人科の協力のもと開発を行い、低刺激性を実現。またその効果を確かめるため、大学病院や皮膚科での臨床テストを実施するなど、徹底的に品質をチェックしています。

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